Mr. Rhythm / Freddie Green

1. Up in the Blues
2. Down for the Double
3. Back and Forth
4. Free and Easy
5. Learnin' the Blues
6. Feed Bag
7. Something's Got to Give
8. Easy Does It
9. Little Red
10. Swinging Back
11. Date With Ray
12. When You Wish Upon a Star
これはヨツギリギターの金字塔とも言うべきもので、生涯ジャズバンドでヨツギリを刻み続けたという、フレディ・グリーンの唯一のリーダーアルバム
リーダーアルバムということは、普段はリズム役だけどもこれはシングルリフでソロ取りまくり!…なんてことは全くなく一貫してリズムを刻んでいます
フレディ・グリーンのメインの活動は有名なカウント・ベイシー楽団のビッグバンドのリズムセクションで、そのアルバムからもヨツギリを聞く事はできるのですが、このアルバムでは少人数編成なのでギターが周りの音に埋もれる事はなく、思う存分ヨツギリを楽しめます
ヨツギリの代名詞とも言えるフレディー・グリーンの使用ギターはグレッチの時代もあったそうですが、ストロンバーグというギターの19インチモデルを使用していたことで有名です。19インチというと想像もつかない大きさで、普通サイズのピックギターで16インチ。少し大きくて17インチ、ギブソンの超大型ギターSuper400で18インチ、それに対抗したエピフォンのエンペラーで18.5インチ。その上を行きますからね!!
そのギターにすごく太い弦を張り、音量を上げるためにものすごく弦高を上げていたそうで、一部の資料では弦と指盤のあいだに指が入るほどだったそうです(一般的には数ミリ程度)
バンドから絶大な信頼を受けていたらしく、ドラマーがテンポを走らないようにステージにドラマーをつつくための棒があったとの逸話もあります!
そんなフレディのリーダーアルバム、終始ゴキゲンです
前半から軽快なスウィングでファースト~ミドルテンポで楽しい雰囲気の演奏満載で、最後は誰もが知っている「星に願いを」をしっとりと聞かせてくれます
ヨツギリやフレディ・グリーンは興味あるけど、まだあまり聞いた事がない!という人にはオススメのアルバムです
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Opus in Swing/Freddie Green

Opus in Swing/Frank Wess/Kenny Burrel/Freddie Green
1. Kansas City Side
2. Southern Exposure
3. Over the Rainbow
4. Wess Side
5. East Wind
このCDは前回のRhythm Willieを見つけたと同時期にCD屋さんで発見しました
「こんなCDがあったなんて!」と思った記憶があります。
それも、リズムはフレディグリーンでそれ目当てに買ったのですが、
フロントがフランク・ウェスとケニーバレル(!)だったからです。
僕はその頃モダンジャズギターもよく聞いていたので、その中でもケニーバレルは凄く好きでした。
フレディとケニーバレルの競演版が悪いはずありません。フランクウェスのフルートももちろん良いです
全体的にスウィングをビバップに限りなく近くしたような内容で、バレルのエレキギターがカッコいいです
エレキギターと文字で書くと寺内タケシさんやベンチャーズが使っているようなギターを思い浮かべる人が大半だと思いますが違います。このCDのジャケットも何故か寺内さんのようなタイプのギターと、さだまさしさんが使っていそうなアコースティックギターが書いてありますがこれも大間違いですね、合っているのはフルートくらいです。
昔のジャズのレコードのジャケットなどはこういう間違いが多いのですが、やはりデザイナーやカメラマンの感覚がポップスやロックを聴く風に変わってきて、ジャズのギターを見たことがないとかそんなとこなんですかね?
1. Kansas City Sideはバップ風のテーマのある循環コード曲で、
バレルの「魅惑のリズム」のフレーズを持って来る小粋なソロや、フランクウェスとの掛け合いが楽しく、ジャムセッション風の演奏で
テーマに戻る前の32小節は厳密に言うとベースソロなのかもしれませんが、フレディのヨツギリソロととれないこともありません!
かなりポジションチェンジをしながらメロディアスにコードを鳴らしているのが分かります。
アップテンポのフレディのヨツギリと渋いケニーバレルのモダンジャズギタのソロとフランクウェスのフルートが心地よく絡み合います。
2. Southern Exposureはミディアムのスウィングで、フランクウェスが大きくフィチャーされていて
ここでも後半部でリズム隊のみのフレディのヨツギリを堪能できます
3. Over the Rainbowは誰でも知っている名曲。
フレディのスローなヨツギリもいい感じですが、イントロからのバレルのメロウなギターが最高です
フランクウェスとギターの絡みも聞きどころ。
4. Wess Sideはミディアムファーストくらいのテンポで、出すぎず引かずといった落ち着いた雰囲気
5. East Windはブルージーなスローナンバーで、バレルのギターが光ります
このアルバムの題名は方角を意識しているようで2.Southern Exposure 5.East Windはもちろんのこと
4. Wess Sideはおそらくwest。Kansas City Sideはアメリカのど真ん中を指しているんじゃないでしょうか
それぞれの土地を意識したかどうかは分かりませんが
Rhythm Willieとも一味違ったフレディのギター競演作品、素晴らしいです
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Rhythm Willie/Herb Ellis and Freddie Green

1. It Had to Be You
2. Rhythm Willie
3. Gee Baby, Ain't I Good to You
4. Smooth One
5. When My Dreamboat Comes Home
6. Conversations
7. I Want a Little Girl
8. Orange, Brown and Green
おひさしぶりです
ネタが尽きたと思った方々、まだまだありますよ
このCDは最近また再販されたようですが、僕は前々から「Herb EllisとFreddie Greenが一緒にやってるアルバムがあるんや!てことはビッグバンドじゃないフレディ・グリーンのヨツギリが聞けるって事ではないか!?」
と気になっていました
手に入れたのはすごくマイナーな町にある中古CD屋で、ジャズに強いわけでもないのによくこんな良いのが置いてあったなと思います
ハーブ・エリス(リードギター)フレディ・グリーン(リズムギター)レイ・ブラウン(ベース)ロス・トンプキンス(ピアノ)ジェイク・ハナ(ドラムス)
ジャズギターびいきのコンコードレーベルからベテランばかりのメンツですね
これはコンコードレーベル10枚目ということでコンコードレギュラーのエリス達と、かねてからカウント・ベイシー好きのプロデューサーが記念アルバムを製作するため大御所フレディ・グリーンにオファーをかけたというところでしょうか
僕の予想したとおり、フレディのヨツギリがザクザク聞こえます!
そしてエリスの綺麗なメロディーに明るいソロ、トンプキンスのも明るいピアノとレイ・ブラウンとジェイク・ハナのリズム隊も軽快にスウィングしています
はじめの1. It Had to Be Youからゆったりとしたテンポにエリスの綺麗なメロディ、フレディのスウィング感にリズム隊が最高にマッチしています
2. Rhythm Willie はミディアムファーストのスウィング。エリスやトンプキンスのサウンドも心地よいですが、フレディのヨツギリだけに耳をかたむけても十分この曲を堪能できますね
3. Gee Baby, Ain't I Good to You ナットキングコールが歌っているこの曲もゆったりとしたテンポでこのバンドの落ち着いたグルーブ感が気持ちよく堪能できます
4. Smooth Oneはチャーリー・クリスチャンがベニー・グッドマンセクステットとやったスウィング曲。クリスチャンの作曲した明るいメロディーにリズム隊のスウィング感が気持ちいい
5. When My Dreamboat Comes Home はベースのレイ・ブラウンを大きくフィーチャーした曲でレイのソロの間聞こえるフレディのヨツギリも最高です
6. Conversations はファーストテンポのナンバーで軽快なスウィングフレディのリズムはどんなテンポでも飽きません
7. I Want a Little Girlはまたゆったりとした雰囲気にもどり、このアルバムの後半を飾ります
8. Orange, Brown and Greenはライブで言えばイントロでメンバー紹介し、そのままラストナンバーになるといった雰囲気の、このアルバム1のファーストテンポのナンバーフレディーのザクザクがバリバリ聞こえます
タイトルはレイ・ブラウンのブラウンとフレディ・グリーンのグリーンとオレンジはエリスの愛称だそうです
ハーブにオレンジとははオレンジペコーを連想させる愛称ですね
このアルバムは「落ち着いた」という言葉がよくあいます
フレディ・グリーンのヨツギリが鮮明に聞こえる良さももちろんですが
録音の際のメンバーの冗談を言い合う様や、笑顔が見えてきそうな作品です
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